新しい認知症治療薬、メマリー錠、レミニール錠承認へ【その5】の続きです。
昨年12月に皆様にお知らせ(PC版、携帯版)した新しい認知症治療薬リバスチグミンですが、
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は
平成23年2月21日に「製造販売を承認しても差し支えない」
との意見をまとめました。
メマリー錠、レミニール錠は薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会で
平成22年11月に「製造販売を承認しても差し支えない」
との結論が出てから4ヶ月後の平成23年3月中旬頃に日本全国の医療機関で処方ができるようになります。
この4ヶ月後ペースでいくと、リバスチグミンが処方できるようになるのは、平成23年7月頃でしょうか?
今回承認されたのは、リバスチグミンの肌に貼るタイプの経皮吸収型の貼付剤です。
リバスチグミンは、ドネペジルやガランタミンと同様に脳内の神経伝達物質「アセチルコリン」を分解する酵素「アセチルコリンエステラーゼ」の働きを抑えて、アセチルコリンを増やす作用があります。
さらにリバスチグミンは、もう一種類の「アセチルコリン」を分解する酵素「ブチルコリンエステラーゼ」の働きも抑えるそうです。
また、吐き気や食欲不振といった消化器系の副作用も内服薬に比べて三分の一程度に減らせるそうです。
認知症の患者様のなかには、服薬の必要性を理解できないことによって服薬を嫌がる患者様もいらっしゃいます。
このような方にも「ちょっと貼るだけ」の薬であれば抵抗が少ないかも知れません。
何らかの問題があり、今までアリセプト錠(ドネペジル)を服用できなかった患者様と御家族様には朗報です。
医局Y.M