新しい認知症治療薬、メマリー錠、レミニール錠承認へ【その2】の続きです。
ということで、海外で認知症の標準治療薬と推奨されている4つの薬剤のうち3つが来年から日本でも処方できる可能性が高くなりました。
残る1つはリバスチグミンという薬剤です。
リバスチグミンはドネペジルやガランタミンと同様に、
脳内の神経伝達物質「アセチルコリン」を分解する酵素「アセチルコリンエステラーゼ」の働きを抑えて、アセチルコリンを増やす作用があります。
1997年に開発され数十カ国で使用されています。
2007年にはリバスチグミンの、肌に貼るタイプの経皮吸収型の貼付剤が欧米で発売になりました。
飲み薬であるドネペジル、リバスチグミンの副作用として胃腸の調子が悪くなることがありますが、貼付剤であれば消化器系の副作用は少なくなります。
また、服薬を嫌がる認知症の患者様も多いので、肌に貼るタイプであれば確実に効かせることができます。
介護者の負担も減らせます。
認知症の治療薬で貼付剤という剤形があるのは現在リバスチグミンのみです。
リバスチグミンの貼付剤も日本で厚生労働省に申請されていますが、今回は承認して差し支えないとの結論がでませんでした。
→新しい認知症治療薬、メマリー錠、レミニール錠承認へ【その6】に追記(PC版、携帯版)があります。
医局Y.M