ページの先頭です

2014年12月10日認知症医療

第33回日本認知症学会に参加しました。

『第33回 日本認知症学会学術集会』 が、2014年11月29日~12月1日の会期でパシフィコ横浜を会場にして開催されました。

 私は11月29日に参加してきました。「認知症患者の身体合併症」というシンポジウムを中心に出席しました。東京医科大学高齢診療科の羽生教授の「生活習慣病との関連」では「糖尿病性認知症」の話を聞いてきました。
これまでも糖尿病の患者さんはアルツハイマー型認知症の発症リスクが糖尿病のない人に比べて各研究結果によって差はありますが2倍から4倍高くなるという報告は目にしてきました。糖尿病になるとインスリンが不足して脳内のアミロイドβが蓄積しやすくなること、糖尿病による神経障害が認知機能障害の発症閾値を低下させることなどが糖尿病の患者さんが認知症を発症しやすくなる理由とされています。
羽生教授の「糖尿病性認知症」はさらに踏み込んだ概念です。認知症にはアルツハイマー型の病変や脳血管性の病変よりも糖代謝異常(糖毒性、酸化ストレス、終末糖化産物、低血糖など)がより密接に関与する一群があり、これを「糖尿病性認知症」と名付けて、アルツハイマー型認知症や血管性認知症とは違うものと考えてその病態を研究しようというものです。
いずれにしても、認知症の予防として糖尿病にならないことが大切ということになります。すでに糖尿病になってしまった方は、血糖値のコントロールを継続していくことが大切です.

医局 Y.M 

§
§§
ページの先頭へ