厚生労働省にて薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会、第二部会の会議が2010年11月下旬に開かれ、
新しい認知症治療薬
メマリー錠(メマンチン塩酸塩)、
レミニール錠(ガランタミン臭化水素酸塩)
の2剤が承認して差し支えないとの結論がでました。
2010年12月下旬に開かれる薬事分科会を経て、この2剤は承認される見通しになりました。
順調に審議が進めば、2011年のいずれかの時点で
この2剤を日本の認知症患者様に処方できるようになります。
認知症の患者様、ご家族様には朗報です。
今までの日本では、認知症の治療薬としては1999年に承認された
アリセプト錠(ドネペジル塩酸塩)のみでした。
ドネペジルで副作用がでてしまう患者様には処方する薬剤がありませんでした。
海外では、
1998年にガランタミン、
2002年にメマンチン、
2007年にはリバスチグミン
が承認され、多くの認知症の患者様に処方されてきました。
しかし、日本では新薬の審査体制が整っていないために、
この10年間新しい認知症治療薬は一つも承認されませんでした。
厚生労働省に
「認知症の人と家族の会」などの患者団体が嘆願書を提出したり、
医学会が働きかけたりして、これら新薬の早期承認を求めていました。
ようやくその努力が実りました。
来年の年賀状に書きたいくらい嬉しいニュースです。
医局Y.M